新たな在留資格、自民に慎重意見 政府は14業種で検討
政府が外国人労働者の受け入れ拡大のために新設する在留資格「特定技能」で農業や建設業など、14業種を対象に検討していることが関係者の話で分かった。技能実習制度の対象になっていない、外食業や宿泊業も含まれている。政府は臨時国会に出入国管理法の改正案を提出予定で、22日から自民党の法務部会で審査が始まったが、制度について慎重な意見が相次いだ。
ほかに検討されているのは介護▽ビルクリーニング▽漁業▽飲食料品製造▽素形材産業(鋳造など)▽産業機械製造業▽電子・電気機器関連産業▽造船・舶用工業▽自動車整備業▽航空業。法務省は今後、所管省庁と協議を進め、具体的な業種は法成立後に省令で定める方針だ。
22日の自民党部会では、政府側が法案の概要などを説明した。出席した議員からは「技能実習生の問題が解決されないまま、議論を進めるのは拙速だ」「家族帯同になった場合の教育費の負担は確保されているのか」といった趣旨の慎重な意見が相次いだ。
部会は23~25日、人手不足に悩む業界団体のほか、地方自治体や労働組合、日本弁護士連合会などから意見を聴く方針。部会後、長谷川岳・法務部会長は「人手不足は喫緊の課題だと認識している。丁寧でありながらも、迅速な議論をしていきたい」と述べた。(浦野直樹)
「特定技能」の対象として政府が検討している14業種
・介護
・ビルクリーニング
・農業
・漁業
・飲食料品製造業
・外食業
・素形材産業(鋳造など)
・産業機械製造業
・電子・電気機器関連産業
・建設業
・造船・舶用工業
・自動車整備業
・航空業
・宿泊業
朝日新聞デジタルより転載
https://www.asahi.com/articles/ASLBQ675CLBQUTIL04L.html